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どうなる?浜松新球場 2025(浜松球場)現在、分かっていること・最新ニュース

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浜松新球場

静岡県が浜松市中央区の遠州灘海浜公園篠原地区に建設を予定している野球場(新浜松球場)について、今現在、分かっていること、最新ニュースをまとめました。

2025年は、昨年末、新浜松球場の仕掛け人でもある、自動車メーカー・スズキの鈴木修元会長が亡くなったことから、大きな進展があるのではないかと言われている。

新野球場計画とは?

浜松市の新球場計画は、いまから11年前の2014年、自動車メーカー・スズキ自動車の鈴木修元会長ほか、浜松経済界の要望を受けて、当時の県知事「川勝平太」知事が建設の意向を示した。

静岡県や浜松市、浜松経済界は、野球の他にも様々な用途で使える「多目的ドーム型スタジアム」の建設を要望している。

当時、浜松市の市長は、現静岡県知事の「鈴木康友」氏で、両名は鈴木修元会長からの支援を受けているということもあり、基本的な方向性は一致していると思われる。

2024年、川勝氏が辞職し、浜松市長時代から鈴木修元会長の支援を受け「ドーム球場」を要望してきた鈴木康友氏が新たに静岡県知事となった。

現浜松市長の中野祐介氏も「ドーム球場」を要望しており、静岡県・浜松市・浜松経済界は、建設計画の話が持ち上がった当初から一貫して「多目的ドーム型スタジアム」の建設を要望している。

新浜松球場が抱える問題

昨今の建設資材や人件費の高騰により建設費用が当初予想よりも膨らむことが予想され、県中部・東部地域からはドーム球場建設に対して慎重な意見が多い。

実際に、建設が予定されている浜松市の篠原地区は県西部の中でも西側に位置し、県中部・東部よりも愛知県からの方が近い。県外から人を呼びやすいという声がある一方で、一部の県民しか恩恵を受けないという声がある。

また、浜松駅・浜松西インターから車で約20分、最寄り駅「JR高塚駅」から歩いて約40分という「交通アクセス」も課題となっている。

さらに、建設予定地が津波の浸水想定区域にあることや、球場の構造(屋根なしの場合)によっては、アカウミガメへの影響を懸念する声も上がっている。

球場構造

「屋根のあるドーム型」か「照明のない野外球場」の2案に絞られている。

経済波及効果や費用対効果を分析した結果、静岡県、浜松市や経済界でつくる建設促進期成同盟会はドーム型が望ましいとの認識を示している。

一方で、ドーム反対派はクローバーの葉に見立てた3球場からなる「ベースボールパーク構想」を提案している。

照明設備

照明によるアカウミガメへの影響を避けるため、ドーム型球場か、照明設備のない野外球場に絞られている。

照明設備が備わった野外球場、砂浜側に屋根を設ける半ドーム型という選択肢は事実上なくなった。

また、収容規模に関係なく、照明設備のない球場は建設する意味がないとの声が多く、四ツ池公園の浜松球場が取り壊されることを考えると、現実的に照明設備のない野外球場は考えにくい。

収容規模(観客席数)

2万2千人収容の(草薙球場規模)多目的ドーム球場または屋外型の球場、1万3千人収容の(愛鷹球場規模)屋外型の球場の3案を軸に検討が進んでいる。

静岡県、浜松市や経済界でつくる建設促進期成同盟会は2万2千人規模、アマチュア野球団体でつくるNPO法人県野球協議会は1万3千人規模を要望している。

建設予定地

静岡県浜松市中央区の篠原地区でほぼ確定。他の候補地も上がっていない。他の場所になる場合、建設予定自体がいったん白紙になる可能性もある。

浜松新球場(浜松球場)建設予定地

進捗状況(完成時期)

現時点で、完成時期は全くの未定

2025年は、昨年末、新浜松球場の仕掛け人でもある、自動車メーカー・スズキの鈴木修元会長が亡くなったことから、大きな進展があるのではないかと言われている。

県と浜松市は、2025年1月中に、事業手法や費用負担の割合を議論する「協議会」を開催する方針。

新浜松球場の進展には、静岡県民の理解を得る必要があり、県中部や東部の県議を中心に「浜松だけに巨額の税金を投入していいのか」と批判の声が上がっている。

浜松市に費用負担を求めるのか?県税をいくら投入するのか?「費用負担(分担)」が大きなポイントになると考えられる。

建設費用

外野スタンドが盛り土構造:約80億円、1万3千人規模のドーム球場:約290億円、プロ野球が開催可能な2万2千人規模のドーム球場:約370億円、公園全体で500億円以上

建設費用は誰が負担するの?

浜松市の中野市長も「あくまで県営球場なので建設費は県が負担するべき」と主張している。

一方で、このままでは話が進まないことから、浜松市議会の中には「ドームの実現を優先するべきで、建設費を一部負担することも受け入れるべき」といった声も出ている。

結局どうなる?新浜松球場

四ツ池公園の浜松球場が老朽化により取り壊しの方向で話が進んでいる以上、新たに野球場を建設することは間違いない。

県や市、「多目的ドーム型スタジアム」を要望している以上、いくら反対派がいても、その方向で話が進んでいくと思われる。また、経済界も同様の要望をしている以上、よほどの理由がない限り、見直しとはならないであろう。これが、いわゆる政治というもの。

他県でも大型公共事業では同様の結果となっているケースが多い。

一部から、浜松市も建設費用の負担を受け入れるべきという声が上がってきていることもあり、県民・市民の理解を得られる費用負担(分担)が今後の進展のポイントとなると思われる。