2023年2月7日(火曜)に発表された総務省の家計調査で、浜松市の餃子への年間支出額が第3位に転落という結果が判明した。
2023年発表(2022年調査)最新の調査結果では、2年連続で宮崎市が1位となり、昨年3位の宇都宮市が2位、浜松市は順位を一つ落とし3位となった。
浜松が政令指定都市となり、家計調査に加わった2011年から2強とされ、餃子消費量日本一の座を争ってきた「浜松市」と「宇都宮市」の間に、昨年(2022年発表)宮崎市が割って入り、見事に餃子消費量日本一に輝き、2年連続で宮崎市が1位になったことからコロナ過を機に餃子消費量事情に大きな変化が訪れていることが分かる。
- 宮崎市(宮崎県):4,053円
- 宇都宮市(栃木県):3,764円
- 浜松市(静岡県):3,435円
- 鹿児島市(鹿児島県):3,000円
- 堺市(大阪府):2,589円
宮崎市が日本一になった背景には新型コロナウィルスによるテイクアウト需要が大きく影響していると考えられる。元々、宮崎市は餃子を持ち帰り近所にお裾分けするという文化がある。
家計調査では、スーパーや持ち帰り専門店など、小売店での「調理済み餃子」「冷蔵餃子」が購入額が対象となり、飲食店で食べる餃子は「中華食」という扱いで対象外となる。このため、コロナ過による外食控えによるテイクアウトの増加が宮崎市の購入額を押し上げたと考えられる。
また、市内でも急速に店舗を増やしている24時間営業の無人販売所の冷凍餃子も「冷凍調理食品」に分類され対象外となる。
【対象】
- 持ち帰り専門店の生・焼きギョーザ
- スーパーやコンビニなど小売店の生・焼きギョーザ
【対象外】
- 飲食店での食事やテイクアウト
- 無人販売所での冷凍ギョーザ
調査方法に問題があるという声は以前からあり、実際のところ浜松市の餃子消費量は第1位なのではないかとも言われている。根拠として、市内には餃子を提供する飲食店が300店舗以上あることや、冷凍餃子が含まれる「冷凍調理食品」の支出金額で浜松市は全国12位と宮崎市と宇都宮市を抑えている。
ただ、今のところ調査方法が見直されるといった話はなく、総務省も順位に対してここまで注目し、拘りをもって統計を見ているとは想定していなかったと思われ、おおよそのトレンドが分かる目安として設定していたのではないか(要するに騒ぎすぎ)と専門家は話している。
ただ、市民や飲食店関係者などは第3位転落という結果に悔しさをにじませている。しかし、宇都宮市が15年連続で日本一の座にいる中で、調査対象外の浜松市が餃子日本一宣言をしたときのよう気まずい雰囲気はなく、餃子をソウルフードとする3市で餃子業界を盛り上げていきたいという考えで共通しているようだ。