（出典：どうする家康ポスターより）
2023年5月の浜松まつり最終日にNHK大河ドラマ「どうする家康」で徳川家康役を演じる「松本潤」さんを家康公とした騎馬武者行列が開催される。
当日は松本潤さんの騎馬武者行列の他に、徳川信康（家康の長男）が自刃した二俣城跡がある天竜区で開催されている「信康行列」や、北区で行われてきた、絢爛豪華な姫様の道中行列を再現した「姫様道中」、他にも地元高校生の吹奏楽パレードなど、午後2時から約2時間ほどの大イベントとなる。
騎馬武者行列をはじめとする本イベントは、事前に抽選で当選した22000人のみが観覧可能となっている。
しかし、はじめから予想していたことではあるが、インターネット上ではチケットの転売がはじまり問題となっている。
本来であれば無料のチケットであるにもかかわらず、「3万円」や「金額を提示してください」といった高額で転売が行われ、取引は仲介サイトなどを介さずDM（ダイレクトメール）というケースが多くみられる。
それでは、抽選に外れてしまった人でも転売されたチケットを入手すれば無事に騎馬武者行列を見ることができるのでしょうか？
答えは「NO」です。公式サイトや浜松市シティープロモーション課は「いかなる理由があっても権利譲渡はできません」としている。
また、「こうした行為が判明した場合はご観覧をお断りさせていただきます」との注意書きもある。
急病や急用などやむを得ない事情があったとしてもチケットを誰かに譲ることは出来ないのです。自分が行くことができなければ権利を放棄するしかありません。ましてや金銭を伴う譲渡などもってのほかです。
令和元年施行の「チケット不正転売禁止法」では無料チケットの転売は対象外と解釈されているため、今回のチケット転売は法的には問題が無いようにも思えます。
しかし、今回は、転売を禁止する旨の記載があり、運営側が禁止事項をしっかり明記・告知しているため対象外だったとしても、転売行為が運営に不利益・損害をもたらすことが確認できた場合などは、別の罪に問われる可能性は十分に考えられます。
例えば、転売者は「はじめから転売が目的で、自分が行く意思がないのにもかかわらず、主催者からチケットを騙し取った」詐欺罪や、購入者は「本来、入場する権利がないにもかかわらず、観覧エリアに侵入した」軽犯罪法違反など。
最近は、この手の迷惑行為に関して厳しい姿勢で臨むケースをよく見ます。
いずれにしろ、転売者はもちろん、購入する側にも問題があります。また、個人取引なので、後に取引において問題が生じたとしても全て自己責任です。今現在、当日は雨予報です。仮に中止になったとしてもお金が戻ってくる保証はありません。
チケットの転売者や購入を考えている人は、主催者が禁止している行為であるということを理解した上で、今一度考えないした方が賢明です。