浜名湖といえば「うなぎ」の養殖が有名ですが、実は浜名湖の牡蠣養殖の歴史は意外と古く、明治20年頃から始まったと言われています。うなぎの養殖が明治30年頃なので、ほぼ同時期か牡蠣のほうが歴史としては古いと言われています。
養殖の始まりは、浜名湖に鉄橋を架ける際に組まれた蛇篭(じゃかご)、石の間に天然の牡蠣が育っているのを発見した舞阪町に住む「田中万吉」氏が、鉄橋近くの水深の浅い湖底に砂利を敷き並べて養蛎場(ようれい)を作り、そこに幼いカキを置く地蒔式(ぢまき)という方法で養殖を始めました。
浜名湖の環境が牡蠣の養殖に適していたということもあり、しだいに地元の漁協関係者が牡蠣の養殖業に参入をはじめ、浜名湖は牡蠣養殖の産地として知られるようになりました。
浜名湖の牡蠣養殖方法
現在の浜名湖で行われている牡蠣の養殖方法は、垂下式(すいか)と呼ばれるもので、(牡蠣を水中につり下げて行う養殖法)ステンレスの輪に種貝を付けたホタテ貝の殻をつけ、湖内の養殖場にて成育させています。
養殖期間は約1年半、潮通しの良い湖南部と植物プランクトンが豊富な湖北部で場所の移動を繰り返します。浜名湖産の牡蠣は、きめ細やかに世話をすることで、身が大きく、重量のあるミネラルたっぷりの牡蠣に成長します。
陸揚げは早朝に行い、1日に50~100個の養殖用の輪を回収します。この養殖用の輪にはおおよそ30~50粒の牡蠣が付いています。
浜名湖産牡蠣の特徴
水揚げされた牡蠣は作業場で剥き身にされます。剥き手は1時間に約100~120粒のカキを剥いています。
浜名湖の牡蠣は剥き身をすぐ出荷しているため、スーパーなどでパック売りされているカキとは味の濃厚さが全く違います。
浜名湖の牡蠣は加熱用なのでフライや鍋で食べられており、生で食べることはおすすめできませんが、地元民の中には生で食べてしまう強者の少なくありません。
浜名湖うなぎブランド
浜名湖は牡蠣養殖の産地ですが、あまり知られていない理由として、鰻店と異なり専門店が少ないことが挙げられます。
牡蠣料理を取り扱う和食店などは多数ありますが、専門店は数える程しかありませんが、有名どころの牡蠣専門店をご紹介します。