遠州焼きは、浜松市を中心に遠州地方で食べられている、水に溶いた小麦粉を生地にして、好みの材料を使用し、鉄板の上で焼き上げる「お好み焼き」の一種です。
昭和の初め頃、三方原産の大根を漬けた「たくあん」が手軽に入手することができたことから、食材として使用され、一般的なお好み焼きと区別するため「遠州焼き」と呼ばれるようになったのが始まりです。
しかし、地元では遠州焼きという名称では呼ばれず、一般的なお好み焼きとして提供するお店もあり、遠州焼きがお好み焼きという認識の人も少なくありません。
元々、遠州焼きは浜松市民にとって名物というわけでもなく、普通のお好み焼きでしたが、浜松で営業していた「潮（うしお）」が東京へ出店した際に、大阪・広島のお好み焼きと差別化を図るため、遠州浜松のお好み焼きとして提供したことから、お好み焼きとは違う遠州焼きとして知られることになりました。
遠州焼きの特徴
お好み焼きが、「お好みの具材を使用して鉄板で焼き上げる食べ物」なので、浜松のお好み焼きの「遠州焼き」も好きな具材で作ればいいのですが、唯一最大の特徴は、具材に みじん切りにした「たくあん」が使用されているということです。
言ってしまえは、「関西風お好み焼き」「広島風お好み焼き」であっても、具材にたくあんを入れたら、それは遠州焼きということです。
焼き方は、鉄板で両面を薄く焼き上げ、二枚折り・三枚折りにしたクレープ状にして提供しているお店が多い傾向にあります。
仕上げに醤油かウスターソースをかけますが、地元民は迷わず「醤油」を選びます。醤油の香ばしい匂いと、沢庵の甘さが交わって食欲をかきたてます。
遠州焼きはご飯のおかずとして食べてもいいですが、ビールと一緒に食べるのがおすすめです。
人気の遠州焼き店
お店のホームページにリンクします。遠州焼きを提供するお店は、昔ながらのお店や、駄菓子屋などが多いため、ホームページがないお店も多数あります。その場合は、「食べログ」のお店のページにリンクします。