トラフグは東シナ海から日本近海にかけて分布していることは知られていますが、近年は、遠州灘から熊野灘にかけての水域もトラフグの漁場として注目を集めています。
現在、国内に流通している「トラフグ」の約9割が養殖もので、天然ものはわずか1割程度しかありません。その天然もののうち、約6割がこの水域で漁獲されています。
遠州灘天然トラフグは安心と信頼のブランド
遠州灘で水揚げされる天然とらふぐを地元のブランドとして提供したいという地元の気運が高まり、平成15年にふぐ加工処理工場を設立し、「遠州灘天然とらふぐ」のブランド名で売り出しを開始しました。
舞阪漁港で水揚げされた天然とらふぐを、遠州灘ふぐ調理用加工協同組合が一括で仕入れ、それを漁港から15分の加工処理工場へ運びます。そして、加工されたふぐは、各加盟店へ安定供給されます。よって、浜松では「新鮮」「安全」「安価」な「遠州灘天然とらふぐ」を食べることができます。
また、漁の際は延縄漁と呼ばれる漁法で傷をつけないよう丁寧に釣りあげられ、一定の大きさに満たないふぐはリリースするなど、資源管理と品質確保にも力を入れています。
遠州灘天然とらふぐ祭り
浜名湖かんざんじ温泉では、毎年10月~2月末まで「遠州灘天然とらふぐ祭り」を開催しています。
各旅館で新鮮で安全な天然のとらふぐを、手軽な値段で味わうことができると大変好評を得ています。
遠州灘で獲れる天然トラフグは、香り、歯ごたえ、身の引き締まり、甘みのある上質の味が特徴で、舞阪漁港で水揚げされた遠州灘天然トラフグは競りにかけられたあとすぐに鮮度を保つため、保冷車で舘山寺温泉にある「遠州灘ふぐ調理加工用組合」に運ばれ、手早く身欠き状態にされます。その後、加盟店の各旅館に納入されて料理人の手によって「てっさ」「てっちり」「唐揚げ」などに調理されて提供されます。
市内には他にもトラフグを味わえるお店はありますが、鮮度抜群の天然トラフグをお手頃な値段で味わうには舘山寺温泉がおすすめです。