静岡県の川勝平太知事の「あちら(御殿場)はコシヒカリしかない」などの発言で注目を集めた「御殿場市」と、とんだとばっちりを受けてしまった「浜松市」だが、元々、両市は2012年12月に観光に関する連携協定を締結しており、良好な関係を築いていた。
知事の発言を受けても、両市の間に険悪な雰囲気が漂うことはなく、これまでは観光分野だけだった連携の範囲を食にも広げ、12月13日(月曜)改めて食、文化に関する連携協定を締結。コシヒカリ発言を逆手にとったかたちだ。
今回の連携協定は11月末に御殿場市の勝又正美市長が「話題になった2市が力を合わせたい」と提案して、浜松市の鈴木康友市長は「転んでもただでは起きない」と応じた。
両市長はウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」で対談し、共に静岡の玄関口で観光交流人口が多く、徳川家康にゆかりがあるなどの共通点があることを確認した。
鈴木市長は「いろんな形で連携させていただきたい」と述べ、勝又市長は「ウィンウィンの関係に」と語り掛け、勝又市長は話題の御殿場産コシヒカリ、鈴木市長は浜名湖産のうなぎを互いに贈った。
今後、両市の特産品を組み合わせたふるさと納税の返礼品や、両市の食材を活用した食品開発、イベントの相互参加に取り組むとしている。